委員紹介

座長

  • 蔵治光一郎
    東京大学 教授
    大学が教育研究のために所有している森林(演習林)にて、森林における水循環、森林と水と人の関係を専門として教育、研究を行いつつ、日本の国土の0.1%の面積の森林を管理する仕事をしています。
    水循環基本法の前文に「我が国は、国土の多くが森林で覆われていること等により水循環の恩恵を大いに享受し、長い歴史を経て、豊かな社会と独自の文化を作り上げることができた」と書かれているように、水循環と森林は切っても切れない関係にあります。
    国土の7割近くを森林が占め、ほぼ全ての水源地が森林に覆われている我が国では、森林の取り扱いを誤ると、私たちの生活に深刻な影響を及ぼします。健全な水循環の根幹をなす「森林の水循環」について、広く社会に発信しています。

幹事長(広報戦略分科会 副分科会長 兼任)

  • 服部貴彦
    一般社団法人 全国上下水道コンサルタント協会
    幹事長
    この度、第3期フォローアップ委員会にて、幹事長の大役を拝命いたしました。
    当委員会が全ての関係者の方々にとって有意義な場となるよう、精一杯努力する所存です。
    私は、1995年に(株)日水コンに入社し、上下水道コンサルタント一筋で頑張っています。現在、水を基軸とした地域創生・付加価値創造など、新たなコンサルタント領域の開拓を進めています。モットーは、「水は『資源』であり『自治』である」です。
    今までの経験を活かし、水循環基本法の理念や計画策定の普及促進に少しでもお役に立てればという所存です。

幹事長代行(基本計画分科会 分科会長 兼任)

  • 辻谷貴文
    全日本水道労働組合
    幹事長代行
    私たち全水道は、日本全国の水道・下水道・ガス事業等に関わる地方公営企業や民間企業に働く労働者が集い、平和と民主主義、水環境をはじめとした生命(いのち)の水を取り巻く環境問題に、半世紀以上取り組んできた産業別労働組合です。
    フォローアップ委員会では、基本計画分科会に所属し、いま現場で何が起こっているのか「蛇口の向こう側」をより多くの人々に知ってもらうとともに、「水の問題は自治の問題」として、水に関わる=すべての人々と課題を共有し解決できればと考えています。

基本計画分科会

  • 笹川みちる
    NPO法人雨水市民の会 理事・普及啓発事業担当
    幹事・基本計画分科会 副分科会長
    私の所属する雨水市民の会は、雨の恵みを活かしながら、まちづくりや日々の生活の中で雨と上手に付き合う雨水活用の意義や技術を伝え、雨を含む水循環の大切さを知っていただく活動を行っています。調査研究・実践や提言活動に加えて、私自身は、市民や子どもたちを対象に楽しみながら雨や水のめぐりを考えるワークショップやイベント、教材の開発に力を入れています。 フォローアップ委員会では、基本計画分科会のメンバーとして、政策と生活の橋渡しを行うことでより多くの人に私たちの暮らしと切っても切り離せない水循環に関心を持っていただき、現状や未来のあり方をいっしょに考える機会をつくれればと思っています。
  • 桑原清子
    特定非営利活動法人日本水フォーラム
    委員
    前任者の日本水フォーラム竹村の後継で2016年3月にフォローアップ委員を拝命いたしました桑原です。“日本を含めた世界”を視座に、日々勉強、温故知新が信条です。水の視点を磨いて参りたく、ご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。
  • 近藤夏樹
    日本自治体労働組合総連合・公営企業評議会
    委員
    私たちは「住民のための上下水道事業を」と考え、水利権獲得のためのダム問題にも正面から向きあい、遠くの水源より身近な水源を大切にする地域分散型水道を基本政策としてきました。下水道も「どこかで処理」するのでなく「浄化して自然へ返すことを身近に感じる」ことが大切です。 水が文化をつくる。これからの「まちづくり」を水循環基本法に期待します。大量消費社会を反省し、健全な水循環を地域住民とともにつくることが上下水道に働く公務労働者の仕事だと考えます。
  • 竹内清晴
    全国水土里ネット(明治用水土地改良区)
    委員
    全国水土里ネットは土地改良事業を行う者の協同組織です。その一員である明治用水土地改良区は1880年に開削された明治用水を管理している団体(愛知県安城市受益面積5,367ha組合員数12,989名)です。私はこの改良区の理事を務め農業団体の運営管理をしています。特徴は水源である一級河川矢作川上流に「水を使うものは水をつくれ」という先人の教えに従い、110年以上前から水源涵養林543haを所有管理し、また、高度経済成長期に白濁した矢作川の水質保全活動にも一石を投じてきました。現在では農業用水・工業用水・上水道を共用し、地域の用水として水循環の一翼を担っています。
  • 春田雄一
    日本労働組合総連合会(連合)
    委員
    私たち連合は、すべての働く仲間が、将来に希望を持って働き、安心してくらしていけるよう、持続可能な社会をめざし取り組みを進めています。 その一つとして、環境政策を重要な政策分野と位置づけ、環境にやさしいライフスタイルへの転換に向けた国民運動「連合エコライフ21」を展開し、節水の勧奨の他、各都道府県の地方連合会が主体となって、水の涵養のためにも重要な森林の保護活動「連合の森づくり」などに取り組んでいます。 今後も、水循環に関係する構成組織とともに、わが国における健全な水循環の構築・維持に向けて、取り組みを強化して参ります。
  • 福田健一郎
    EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社
    委員
    野村総合研究所を経て、2012年よりEY新日本有限責任監査法人。2021年に現組織にグループ内転籍。上下水道にフォーカスして、経営、料金制度やPPPに関する事務・経営関係のコンサルタントとして活動してきました。今後の日本の水道料金の値上げの見込みを自治体別に推計・公表した「人口減少時代の水道料金はどうなるのか?」や、フランスの上下水道の経営、流域マネジメント、PPP、広域化などを取り上げた「フランスの上下水道経営」などの著書もあります。
  • 保屋野初子
    星槎大学 教授/NPO法人地域水道支援センター 理事長
    委員
    水道、水資源開発、河川政策、流域管理…水と社会とのかかわりはどうあったらよいのだろう。ながらくジャーナリスト、研究者として、地域の視角からこのテーマを考えてきました。また、水道システムから取り残されてきた地区の小さな水供給づくりを支援するNPO活動も続けています。いま最も関心をもっている研究テーマが農業用水管理のゆくえ。この分野の初心者として仲間とともに、北タイと国内の事例の共同研究に挑戦しています。 この委員会では、水に関わるさまざまな専門家の多様な知見と視点に学び、とくに、近年頻発する土砂水災害に対して「流域治水」は何ができるのか、難問だけれども必須の対策について学び、少しでも政策形成に貢献することができたらと願っています。

地下水分科会

  • 宮崎淳
    創価大学 教授
    幹事・地下水分科会 分科会長
    水に関する法律(水法)について研究しています。循環する水は、他の資源とは異なった性質をもっています。私たちに豊かな生活をもたらしてくれる一方で、その欠乏は人類の生存を脅かし、洪水は水害を引き起こします。このような水を、どのように利用し保全(管理)すべきなのかについて、法学的な視点からアプローチしています。地域の水を使いながら守ってきた現場の知恵を法システムの中で活かしたいとの思いをもって、地下水マネジメント(ガバナンス)の普及と発展を目指して活動しています。
  • 山村寛
    中央大学 教授
    幹事・地下水分科会 副分科会長
    都市の基幹インフラである水道と下水道に関して研究しています。水道と下水道のサービスを、私が60歳になる2040年も持続可能なものにするために、21世紀の基幹技術であるナノテクノロジー、バイオテクノロジー、情報技術を融合した新しい水代謝システムの構築に挑戦しています。また、「水の価値の向上」を目指して、様々な分野や業界との連携にも取り組んでいます。地下水にもいろいろな役割があり、「地下水の価値と役割」について様々なステークホルダーを巻き込んだ議論が必要と感じています。今後は、フォローアップ委員の活動を通して、経営的、技術的、社会的に持続可能な水循環について、議論を深めたいと考えています。
  • 梅林厚子
    大野の水環境ネットワーク
    委員
    大野市の地下水で産湯を頂き、夏はこんこんと湧き出る本願清水でぶるぶる震えながらも水あそびを満喫、冬は豪雪地帯でならではの雪あそび、その自然環境とともに幼少期を過ごしてきました。生活用水は今もなお、各家庭設置のホームポンプでくみ上げた純生の地下水、この生活スタイルをとても贅沢なことだと思っています。この水環境を保ち何としても後世に、引き継いでいって欲しいと願うようになって30年以上。地道な活動ですが、生きとし生けるものすべて水との関係は切り離すことができず、地下水の豊富な地に生まれ育った誇りと責任を何らかの形で果たしていければと思っています。
  • 徳永朋祥
    東京大学 教授
    委員
    第2期後半から引き続き参加させていただくことになりました。私は、地下水挙動とそれに伴う地盤・岩盤の変形に興味をもって研究をしています。 また、「あまり動かない」地下水についても強い興味を持っています。これらは、水資源という観点からは、地盤沈下問題や地下水汚染の理解という部分で関わりがあります。 地下水そのものという位置づけとは少し違いますが、地下空間や地下環境をどのように高度に利用し保全するかということにも関心があります。 フォローアップ委員会では、地下水マネジメントやガバナンスに向けてよりよい方向性を目指す議論や活動を通してさらに学んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
  • 高橋努
    八千代エンジニヤリング株式会社
    委員
    過去約30年間、建設コンサルタントの地質・地盤・地下水分野の技術者として、河川や道路に関係する公共インフラの整備や水環境保全の事業に携わってきました。最近では、企業が抱える水リスクに対するサポート事業にも関与しています。これまで関わってきた水循環健全化計画や地下水保全・活用、地下水汚染対策、建設工事に伴う水利用障害対策等の経験から、健全な水循環の維持や地下水マネジメントの実践には、市民・企業・行政をはじめとする様々なステークホルダーの協働が不可欠と感じています。委員会活動を通して、水循環基本法の基本理念の普及と、地域が進める取り組みに貢献できるよう努めていきたいと思います。
  • 高嶋洋
    第一工科大学 教授
    委員
    地方自治体において地域の地下水量と質の保全に係る取り組みを23年間続けてまいりました。同時に、調査から得られる地質環境の知見を学会活動で発信してきました。さらに、NPO法人日本地質汚染審査機構の設立に参画し、地質環境の保全と技術の普及、継承、並びに国民に対し地質や地下水に係る理解の促進に取り組んできました。また、研究者として、地域の水循環に係る研究を行っています。固より地下水は水循環の一角をなす重要な水の一形態であり、地層中の物質循環の原動力、かつ、人類にとっては生命を支える貴重な資源です。フォローアップ委員会の活動を通じ、皆様とともに日本の地下水をさらに深く考えて参りたいと思います。
  • 中原禎仁
    地下水適正管理協議会
    委員
    企業勤務であると同時に、地下水適正管理協議会の運営委員を務めています。この協議会は、地下水資源の価値の拡大、防災減災や産業振興等への寄与を目的としており、地下水情報や水処理技術の提供、人材交流や防災減災などを活動内容としています。企業人としては水に限定されない事業企画を主としていますが、上下水、排水、地下水の膜・水処理技術開発の期間が長く、海外含め、水の地域性や用途、要望など千差万別であると実感しています。非常時や将来も含めた流域マネジメントや適正管理などについて一助となれればと思っています。

広報戦略分科会

  • 中村晋一郎
    名古屋大学 准教授
    幹事・広報戦略分科会 分科会長
    私は普段,水からみた地域や国土づくりに関する研究・教育、そして都市河川の再生に取り組んでいます.都市河川再生の取り組みでは,東京・杉並区を流れる善福寺川を里川に戻そうという志をともにする仲間とともに活動しています.この活動を通して思うことは,できるだけ多くの方々に身近な水や川に関心を持ってもらうことが,健全な水循環の再生にとってとても大切だということです.フォローアップ委員会では,広報戦略分科会に所属し,水循環の現状や水循環基本法について多くの方々に知って頂くきっかけづくりを行なっています.
  • 加賀裕樹
    株式会社アクアサポーターズ 代表
    事務局長
    株式会社アクアサポーターズ代表です。 私たちは「水リテラシー」の向上を目指し、「オンラインセミナー」や「各種勉強会」、「流域から考える水循環まちづくり」など、健全な水循環を通じて社会貢献を目指しています。 2009年〜2012年、水制度改革議員連盟、中川秀直名誉顧問の秘書時代では水循環基本法の成立、フォローアップ委員会の立ち上げを裏方で関わらせていただきました。 中川の代理という立場ではございますが、新体制のもと事務局長を拝命し広報戦略分科会に所属しております。 どうぞよろしくお願い申し上げます。
  • 森澤充世
    CDP Worldwide Japan
    委員
    国際NGOのCDPについて、2005年に日本での活動を開始いたしました。 国際的に気候変動、水、森林についての取組、及びそれらの開示を促進しています。 世界経済は、CDPを企業と都市の活動に関する最も豊富で包括的なデータセットを備えた環境報告のゴールドスタンダードと捉えています。 環境報告をメインストリームにし、必要な行動を推進するための詳細な洞察と分析を提供することを目指しています。 国内においては、重要性の認識向上のための啓蒙活動や、様々な機関との協働を実施しています。
  • 鶴野充茂
    ビーンスター株式会社 代表取締役、社会構想大学院大学 客員教授、日本広報学会 常任理事
    委員
    広報・コミュニケーションの専門家として、第3期から参加をしています。重要な問題に対する関心・理解を高め、多くの人たちが参画あるいは協力しやすい広報戦略になるよう取り組みたいと思います。水循環については1から学んでいる状態ですので、自分自身が疑問に感じた点を皆さんと共有し、初心者でも分かりやすい情報発信につながるように努力してまいります。
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